柴崎幹男公式ホームページ

令和6年2月28日 一般質問

2024-03-31

 

質問に先立ち、元日に発災いたしました能登半島地震により、亡くなられた方々に衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。被災地域の皆様の安全確保と一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

 

 

はじめに、東京強靭化プロジェクトに関して伺います。

昨今、北朝鮮によるミサイル技術の高度化やミサイルの量的整備が進んでおり、「衛星」と称する弾道ミサイルの多数の発射まで予定しているとの報道がされています。都は、国際情勢の緊迫感が高まる中、ミサイル攻撃への備えとして、Jアラートが発出された際の一時的な避難先の確保を進めています。一方で、諸外国に目を向けると、一定期間滞在が可能な避難施設の整備が進んでいます。小池知事は、昨年八月にフィンランドのヘルシンキ市の避難施設を視察し、その成果を踏まえ、今回地下鉄や地下駐車場を活用した避難施設整備のモデル事業に着手することを表明しました。わが党としては、評価するとともに、しっかり検討しながら進めるべきと考えております。そこで、今後、来年度予算案に計上した、より安全に避難できる施設の整備についてどのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。

 

 

次に、震災による出火防止について伺います。

今年度、都内において延焼が懸念される木密地域で出火防止対策の喫緊の課題への対応として、出火防止対策促進事業を実施しました。阪神淡路大震災や東日本大震災において、停電から電気が復旧するときにおこる通電火災が頻発しました。こうした火災発生を防止するため、木蜜地域に感震ブレーカーを配布するとのことです。感震ブレーカーにも種類があり、今回配布のものは、コンセントタイプのものですが、ブレーカーを遮断する効果の高い分電盤タイプのものもあります。都は今回の事業をきっかけに、都民一人ひとりが各家庭に合った出火防止対策を考え、実践してもらうために取り組んだとのことです。そのために、今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

 

 

次に、都営地下鉄の震災対策について伺います。

交通局では、都営地下鉄の耐震対策工事を進める一方、震災発災時への備えも行っていると承知しています。各駅では利用者を安全に避難誘導するための経路を設定していますが、駅構内ではエスカレーターの更新や新設、出入口などの改修工事により、歩行空間などの状況に変化が生じるケースがあります。

また、地震発生時に帰宅することが困難になった利用者のために準備している備蓄品も定期的に状況の確認が必要となっています。そこで、いつ発生してもおかしくない震災対策はソフト面での備えが有効に機能することが重要でありますが、見解を伺います。

 

 

次に、町会・自治会の防災活動について伺います。

防災面において、ハード対策はもちろんのことですが、住民同士が災害時に助け合う共助は極めて重要であります。各地域で町会・自治会関係者が防災訓練などに取り組み、日頃から災害の発生に備えています。このように、各地域において、共助の要となる町会・自治会による災害に備えた活動が更に進むよう、都として取組むべきと考えますが、見解を伺います。

 

 

次に、水道施設整備について伺います。

能登半島地震での断水の被害を目の当たりにし、災害時においても水を確保することの重要性を強く認識しました。今回の地震における長期かつ広域的な断水の原因として、能登半島北部への送水管が被害を受けたことが一因と聞いています。送水管は、浄水場で作られた水道水を給水所に送る基幹的な管路であり、震災時等においても、給水を継続するためには、送水機能を確保する必要があります。

現在、水道局では、朝霞浄水場と上井草給水所を結ぶ送水管である朝霞上井草線の二重化に向け、第二朝霞上井草線の整備を進めていますが、本送水管は都内最大の送水能力を有し、まもなく完成を迎えると聞いています。そこで、第二朝霞上井草線の現在の取り組み状況について伺います。

 

 

次に、下水道整備について伺います。

下水道は都市活動に欠かすことのできない都市インフラであり、24時間365日、その機能が確保されていることで都民の生活や都市活動を支えています。能登半島地震において、下水道施設に被害が発生し、避難生活や被災地支援活動にも影響を及ぼしていたと聞いております。下水道施設の中でも、区部の下水道管は、約1万6千キロメートルですから、計画的に再構築を進める必要があります。下水道局は、古くから下水道整備が進められた都心部から枝線再構築を進めています。

また、都心部以外でも下水道が整備されてから長い年数が経過している地域もありますので、区部全体を俯瞰して再構築を進めることも必要だと考えます。そこで、下水道管の枝線再構築の今後の取り組みについて伺います。

また、下水道管だけでなく水再生センターの再構築も重要であると考えます。先日、芝浦水再生センターを視察しました。その際、オフィスビルが建ち並ぶ都心部の下水を処理するこの水再生センターは、昭和6年に供用を開始し、90年以上稼働しているとの説明を受けました。現在、水処理施設の再構築を進めていますが、水処理施設の上部を公園として活用しており、作業スペースが限られる厳しい施工環境ですので、非常に難度の高い工事だと感じました。そこで、都心部に位置する芝浦水再生センターの再構築の今後の取り組みについて伺います。

 

 

次に、外環道について伺います。

外環道は都心部における渋滞を緩和し、災害時における防災力に大きく寄与する効果の高い事業であり、早期整備が必要です。令和2年に、特殊な地盤等に起因し、陥没空洞事故が発生しましたが、事業者は陥没の原因調査や家屋補償等を行った上で、陥没箇所周辺の緩んだ地盤を元に戻す地盤補修工事を進めています。その地盤補修工事において、近接する入間川から気泡が発生しましたが、調査の結果、周辺環境への影響はなかったと聞いています。外環道の一刻も早い完成は、多くの都民が望んでいますが、地域住民を不安にさせることがないよう進めていくべきです。昨年から、外環促進議員連盟の会長として、様々な活動に取り組んできました。昨年十一月には、国土交通大臣へ外環の早期完成と、地元に丁寧な対応をするよう要望いたしました。

また、本年一月には、議員連盟の有志にて陥没事故を起こしたシールドマシンを視察し、安全対策などについて確認してきたところです。外環道は都として極めて重要な道路でありますので、地域住民に対して丁寧な説明をしながら、安全に事業を進めていくことが必要と考えますが、都の認識を伺います。

 

 

次にデジタル技術導入による都市農業に関して伺います。

東京農業の振興には、限られた農地を有効活用し、より収益性の高い農業を実践していくことが求められています。地元練馬区では、若手の農業者が最新のトマト栽培技術を学ぼうと「養液栽培研究会」を開催し、近隣の若手農業者とともに意欲的な活動をしています。都においても、農林総合研究センターが、デジタル技術を活用し、農業の省力化や効率化に繋がる様々なスマート農業技術の開発を行っており、商品化も進んでいると聞いています。こうした技術の普及を進めるためには、農業者の声に丁寧に耳を傾け、現場に即した形で改良を重ねることが大切です。都は、スマート農業のさらなる推進に向けて取組みを強化すべきと考えますが、見解を伺います。

 

 

次に、都立霊園の運営に関して伺います。

墓地をめぐる大きな動きのひとつに、墓地に関する価値観の変化や一般墓地を管理していく不安から、墓じまいを考える人が増えているようです。都内在住で、墓地は地方の出身地に持っているが、墓じまいして一族の遺骨を都内に改葬したい、といった声もよく聞きます。しかし、都立霊園の一般埋蔵施設で改葬骨での申し込みが可能なのは、区部の4霊園とだけであり、多摩地域の都立霊園では対応できていない状況です。多摩地域の都立霊園でも改葬骨での申込みに対応していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

 

 

次に、公立中学校における部活動に関して伺います。

部活動の地域連携・地域移行については、各区市町村で検討していますが、直ちに地域移行へ進めることが困難な地域も多数あります。こうした場合、地域の人材を指導者として活用し、各校内で、部活動を継続する、地域連携から取り組むべきです。これまで、我が会派は、指導者となる地域の人材を確保するために、スポーツ・文化芸術団体等との連携が不可欠であると主張してきました。これを受け、都教育委員会は、今年度、生活文化スポーツ局と協働して、連絡協議会を開催するなど、取組みを進めていますが、十分に指導者を確保できていない地区も見受けられます。そこで、部活動の地域連携・地域移行に向け、都教育委員会が関係団体等への周知を一層進めていくべきです。今後の取組みについて伺います。

 

 

最後に、少子化対策について伺います。

昨日の我が会派の代表質問でも指摘したとおり、少子化の急激な進行は、国民、都民共通の重大な危機であり、この危機を突破する鍵は、最も多くの若者が暮らす東京の動向にあります。今がまさに、日本の人口危機を打開するラストチャンスであり、社会全体で取組を強化する必要があります。その際、国や都に加え、重要な役割を果たすのが、地域で住民に子育てサービスを提供する区市町村であります。地元で生活する若者や子育て世帯等のニーズに合わせて取組むことが重要であると実感しています。対策の実効性を更に高めるためには、地域の実情に精通する区市町村との連携が不可欠です。そこで、都は、区市町村としっかりと連携し、少子化対策を推進すべきと考えますが、見解を伺います。


Copyright(C) 2013 MikioShibazaki all rights reserved.